「それは災難ですね。」
娘婿の一件を聞いて、ダレンさんはそう答えた。
「ダレンさんもそう思いますか!」
理解者を得た私は、いささか興奮してしまったよ。 家内では話にならん。 もう過ぎた事だだの、本人達に任せるべきだだのと悠長にも程がある! それでも私が問い詰めようとすると、家内の奴、すっかりとだんまりを決め込む始末だ。 私がいくら言っても、無視する腹積もりなのだろう。 母親として、あいつは一体何を考えているんだ、全く!
堪り兼ねた私は、そこで、ダレンさんを訪ねたのだよ。 思った通り、ダレンさんは話が分かる方だった。
「不貞を働いた上、義父を投げ飛ばすなど、 とんでもない話ですね。」
いやはや、全くその通り! とんでもない話だ。
「ハーブさんの心痛をお察ししますよ。 娘さんも相当苦しんだ事でしょう・・・。」
頷きながら、私はダレンさんの意見を聞いていた。 しかし、ダレンさんは何かを考え込むかのようにして黙ってしまった。 私に同意を示しておきながら、まさか家内のように、あの浮気男を擁護するのではないかと、私は一瞬ダレンさんを疑ってしまったよ。 だが、ダレンさんは、そんな方では矢張りなかった。 拳を握り締め、はっきりと言ってくれたのだよ。
「許せない、いや、不貞を働かすような婿など、 許すべきではありませんよ、ハーブさん!」
おお、ダレンさん! 本当に、何て話の分かる方だ! 無論、私だって許す気など、これっぽちも毛頭にもありませんよ! それが親というものだ! そうでしょう、ダレンさん!! |