主人には本当に困ったものですわ。 昨日、娘夫婦が孫のアンジェラを連れて遊びに来ましたの。 それがどこでどうなって、ああなってしまったのかはわかりませんけれども、娘の夫であるダニエルさんと主人が乱闘騒ぎを起こしましたのよ。 私、慌てて娘一家を帰らせましたわ。 主人ときましたら、物凄い剣幕で。 私が必死で止めましたけれども、放っておいたら、きっと車に飛び込んで、娘夫婦の車とカーチェイスでも繰り広げていたに違いありませんわ。
その後もとても大変でしたのよ。 私まで責め立てられてしまいましたわ。 お前は知っていたのか、何故黙っていたんだって。 そんな事、主人に言ったら話がややこしくなるからに決まっているからじゃないですか。 それに、何となく察しはついていましたけれども、私だって本当の事は知りませんでしたもの。 いいえ、そもそも、もう過ぎた話じゃありませんか。 当人達はもう解決しているのですから。 私達がとやかく言う問題でもありませんのに。
それを言いましたら、マリー・スーが可愛くないのか、不憫じゃないのかとまで言い出す始末ですのよ。 母親として、お前は恥ずかしくないのかですって。 私もう、頭にきてしまいましたわ。 自分だってフラフラしていた頃があったでしょう。 それを棚に上げて、いい年してダニエルさんに殴りかかるだなんて。 マリー・スーだって、もうティーンの子供を2人も育てている立派な母親ですのよ。 私達は見守る立場でいるべきですわ。 こんなわからず屋の主人とはこれ以上、もう話したくありませんわ。
「コーラル! 話はまだ終わっていない、どこ行くんだ!」
主人がそう喚いていましたけれども、私、無視して部屋を出ましたの。 ドアを思いっきり、音を立てて閉めてやりましたわ。 もう一度ダニエルさんに投げ飛ばしてもらって、頭を冷やしたらいかがですの? |