俺ぁ、ルイス・アスピール。 仕事はとうの昔に引退したよ。 今はな、こうして、趣味の車いじりでもしながら毎日を楽しんでるよ。 たまに息子のビクターとも一緒に整備してんだ。
「なんだ、エリザベスに話してねぇのか?」
「そういう雰囲気じゃないんだよ、親父。」
エリザベスってのはな、息子の嫁さんだ。 これがしっかりした嫁さんなんだがな、ちぃっとばかり、しっかりしすぎてんな。 あれは家庭だけで満足できる玉じゃねぇよ。 男も顔負けのワーキングジャンキーだ。
息子の目下の悩みは、嫁さんと第二子をもうける事なんだが、こればっかりは夫婦の問題だからな。 そりゃあ、孫は多い方に越したことはないし、大歓迎だよ、俺は。 ポーリンみたいな、目に入れても痛くない可愛い孫が、他にもわんさかなんてよ。
「まあ、ポーリンも、もう直学校に通う年だ。 エリザベスも今より余裕が出来るだろ。 その時に話してみたらどうだ? 案外、すんなり乗ってくるかもしれねぇぞ。」
「かなあ? そうだといいんだけれどさ。
あ、そういやさ、最近会ってないけど、 ナターシャはどうしてる?」
「ナターシャ? お前、ナターシャ使って、 エリザベスに頼もうとでも企んでんじゃねぇんだろうな?」
ナターシャというのは、俺の年の離れた従妹なんだが、これがまた癖のある女でな。
「それとなく前振りしといてもらっとこうかなって。 女同士の方が、話が盛り上がって、 エリザベスもその気になるかと思ってさ。」
「駄目だ、駄目駄目。 エリザベスもあれだが、 ナターシャもありゃあ、当分、結婚すらねぇよ。
頭の中は相変わらずグリルドチーズでいっぱいだかんな。 グリルドチーズとでも結婚して、 グリルドチーズの子でも産みかねねぇ。」
息子の知らねぇ話だから、それしか言わなかったが、 そのナターシャにも、気になっている男はいるんだがな。 しかし、相手はジョン・モールときたもんだ。 やっと自分の将来についても目を向けたかと思いきやだ。 よりによって何でまたあんな風変わりなシムを。 俺にはさっぱり理解できん。 エリザベスの仕事に対するジャンキー振りの方が、俺としてはまだ理解できるし、可愛いもんだ。
「自分の嫁さんだろ? 子供がもっと欲しいなら、 産んでくれねぇかなあ?ってウジウジしてねぇで、 男なら男らしく、産ませるぞ!ぐれぇの勢いで、 バシッとお前から伝えろよ。」
「・・・分かったよ、親父。」 |