夜遅くにリリスから電話が掛かってきた。 寝てたんだったら、別にいいんだれど、と、彼女は言った。 大丈夫だよって答えたら、リリスは暫く沈黙してから、他愛のない話題ばかりを口にした。 でも、何だか声が暗い。 家の事で何かあったのかな? だけれどリリスは何も言わなかった。 いつもなら、その心の叫びを全て吐き出すかのように、全部、俺に預けてくれるのに。
「リリス、今、お腹空いてない?」
彼女の話から脈絡もなく、突然俺は話題を切り替えた。 電話口でビックリしてるリリスの顔が浮かぶ。
「俺、実はお腹がペコペコなんだ。 リリスに付き合って欲しいんだけれど。 美味しいスパゲティーをご馳走するよ。 だからさ・・・、」
─今から会わない?─
何があったのかを、リリスから無理やり訊き出そうって思った訳じゃない。 必死で何かを堪えてる彼女を、放っておけなかったんだ。 でも、理由はそれだけって訳でもない。 俺が、リリスに会いたいって思ったから。 |