ああ、まるで夢のよう! 教会に着くや否や、ディナはその瞳を輝かせた。 式場となるこの教会をおおいに気に入ってくれたのであろう。 しかし、彼女は私に告げた。 ”いいえ”と。 そして、こう続けたのだ。
「それだけじゃないわ、モティマー。 愛する貴方と一緒になれる事が、何よりも嬉しいの。 教会を目の前にして、益々この胸が高鳴っているのよ。」
私の手を引き寄せると、彼女はその胸にそっと私の手を触れさせた。 その早鐘の如く高鳴る鼓動は、私の手を介し、私の心にも直接伝えられたのである。 そして彼女は、まるでその高鳴りを抑えきれないかのように、更に言葉をこう続けたのだ。
「愛しているわ、モティマー。 一日でも早く、貴方と共に誓いを立てたいわ!」
ああ、ディナよ。 愛しいディナよ! 君だけではない。 私だとて同じ想いだ。 この私の胸も早鐘のように鳴り響いている。 一日でも早くなどと、そんなケチな事は言うまい。 いっそ今直ぐにでも誓いを立ててしまいたいくらいだ! |