今朝はいつもよりやや遅めの出勤さ。 モティマーは、朝早くから式場の下見しに出かけたらしいね。 カサンドラはまだ寝ているし、義弟のアレクも学校に行っている。 久々に一人でのんびりとした朝を迎えたってわけだ。
新聞でも取りに行こうと庭に出ると、メイド派遣業者の車が停まっていたね。 そして、その車でやってきたメイドが忙しそうに仕事をしていたよ。 今まで出くわしたことなどなかったから、それこそ驚いたさ。 何にって? そのメイドがケイリーンだったってことにさ!
聞くとどうやら、例のご主人先ではクビにされたそうじゃないか。 その綺麗な瞳を、悲しみの色で滲ませてしまうなんて。 妻子持ちなんてそんなもんだよ。 言ってくれれば、俺が駆けつけたのに。 君のその傷ついたハートを癒しにね。
「妻子持ちじゃないけれど、ドンだって妻帯者じゃない。」
おっと、ケイリーン! それは言わない約束さ。 それに、傷ついた女性を放っとくなんて、俺には出来ない相談だね。 慰めるだけなら、問題ないだろう? |