いよいよ僕は警察官の制服を脱ぐ。 これだけ伝えると、警察官を辞めたのかって思われてしまいそうだけれど、その逆なんだ。 明日から僕は私服警官になるんだ! 特別風紀取締員だから、刑事ってわけじゃないけれど。
「先を越されちゃうなんて悔しいわね。」
そう言いながらも、まるで自分の事のようにお祝いしてくれている彼女は、同僚のジャン。 実は、と言うと。 本当に警察官を辞めようかと、思い悩んでいたんだ。 勿論、姉さんには相談するつもりだったけれど。 僕には二足のわらじは難しいんじゃないかって。 姉さんには言わないでいたけれど、今回の昇格までの間、何度も降格を食らっているんだ。 その度に昇格して元に戻っては、また降格、そしてまた昇格、降格。 ずっとそれの繰り返しだったんだ。
これだけ繰り返すと、さすがの僕でも気楽ではいられない。 画廊の運営にも集中しきれていない気がしていたし。 だから、どちらか一つに絞るべきなんじゃないかって。 そうなると、キャプテン・ヒーローは僕一人の夢だけれど、画廊は僕と姉さん二人の夢だたから。 でも、ジャンがこう言ってくれたんだ。
”もし、私が一般市民の立場なら──。 そうね。 完璧なマシーンのようなヒーローより、 人間味のあるヒーローに守られたいわ。 ジェイソン、あなたみたいなヒーローにね!” 今回のこの出戻りでない、本当の昇格は、彼女のその言葉のおかげだよ。 職業柄、些細なミスが命取りになる事だってあるけれど。 でも、ジャンのおかげで自信を取り戻せた。 僕ならやれる気がするんだ。 姉さんとの夢を守りながら、僕は僕自身の夢もきっと叶えられる! |